「筋トレを毎日やる場合は部位を変えた方がいいの?」「効果的な部位の分け方ってあるの?」 |
筋トレを毎日やるのは逆効果だ!とよく言われますが、それは毎日同じ部位を疲労困憊の限界まで追い込むことを示していますので、筋トレする部位を変えることで解決することができます。
多くのボディビルダーは毎日筋トレする部位を変えて効率よく筋肥大させていますし、本気で筋肉を大きくしたいと思うのであれば、部位を分割して行うのがベストです。
ここでは部位を変えて筋トレすることのメリットと、分割するときに重要な5つのポイントを具体的な例と共にご紹介します。
部位を変えて筋トレするメリット
毎日筋トレをするのであれば部位を変えて行うことが重要です。ここでは部位を変えて筋トレするメリットをご紹介します。
①疲労を回復させている間に別の部位を筋トレできる
全身を一日で筋トレした場合、翌日に同じように全身を筋トレすると、疲労のために扱う重量が落ちてしまい筋肥大させるために必要な刺激が弱くなってしまいます。
また、疲労が抜けない状態で筋トレを継続することでオーバートレーニングに陥る可能性があります。オーバートレーニングに陥ると、怪我をしやすくなったり、体がだるくなったり、やる気が起きなくなったりと日常生活にも影響を及ぼす可能性があります。
②疲労困憊の限界まで追い込むことができる
筋肥大させるには疲労困憊の限界まで追い込むことが大前提となりますが、一回の筋トレで全身を追い込むことは種目数も増えますのでかなり困難です。しかし、部位を分割することで無駄に種目数が増えませんので、集中して疲労困憊の限界まで追い込むことができます。
③一つの部位をまんべんなく刺激することができる
部位を分割することで一つの部位に対して時間と体力をかけることができるので、多くの種目を行うことができ、いろいろな角度からまんべんなく刺激を入れることが可能になります。
部位を分割するときの5つのポイント
部位を分割するときにはいろいろな分割パターンがありますが、どの分割パターンにも効率よく筋肥大させるためのポイントがあります。
①優先順位をつける
部位を分割するときには自分が一番大きくしたい部位を決めることが重要です。例えば一番大きくしたい部位が胸ならば、その日は他の部位は筋トレせず、胸だけの種目を増やしたりセット数を増やしてしっかり追い込めるように構成します。
また、疲れの溜まっていない週の始めや休みの後に行うとフレッシュな状態で全力で追い込むことができます。
②筋肉の疲労回復から考える
筋肉の疲労回復には48時間~72時間かかるとされています。そのため中3日~5日程度で各部位を筋トレすることが推奨されています。
しかし、強度が高く量が多ければそれだけ回復に時間はかかりますし、疲労回復能力は遺伝的要素で個体差がありますので、一概に48時間~72時間で疲労が回復するとは言い切れません。自身の筋トレの強度や量、疲労回復能力を考慮して部位を分割する必要があります。
③筋肉の合成から考える
筋トレを終えてから24時間~48時間は筋肉の合成が高まるとされています。筋肉の合成が高まっている間に同じ部位を刺激してもさらに合成は高まるわけではありませんので、24時間~48時間は同じ部位の筋トレは効率が悪くなります。
④補助筋を考える
腕の筋トレをした翌日に胸や背中の筋トレは行わないようにします。これは補助筋である腕の筋肉が疲労していると胸や背中を追い込む前に、先に腕が疲労してターゲットの胸や背中を追い込むことができなくなってしまうためです。
また、胸の日に補助筋の上腕三頭筋を鍛えたり、背中の日に補助筋の上腕二頭筋を鍛えたりする方がいますが自分はあまりおすすめしません。腕を筋トレする前にすでに疲れている状態になってしまうので出来るだけ全力が出せるフレッシュな状態で追い込みたいからです。
⑤いくら毎日やりたいとは言えども休みは必要
筋トレは筋肉のみならず神経も疲労させるので長い期間での連続した筋トレは注意が必要です。神経が疲労してしまえば強い力は出ませんし、やる気が起きずにモチベーションがガクッと落ちて筋トレを続けることが困難になります。
予め何曜日は休みと決めても良いですし、筋肉痛の残り具合をチェックして休みにするといった方法でも良いので必ず休みを入れるようにします。
部位の分割メニューの例
ここでは分割のメニューを具体的にご紹介します。
4分割のメニュー例
◎4分割するときは拮抗筋同士の組み合わせが可能になり、各部位を週2回筋トレすることができます。
胸の種目(ダンベルフライ2セット)⇒背中の種目(チンニング2セット)⇒胸の種目(インクラインダンベルフライ2セット)…と交互におこなえば、拮抗筋をしっかりと回復させることができますので、高重量で追い込むことができます。
また拮抗筋で組み合わせることにより、スーパーセットなどのテクニックを使い時間を短縮することができます。
スーパーセットを拮抗筋の組み合わせでおこなうと、主動筋が収縮している間に、拮抗筋が緩んで回復を促進させることができます。
【スーパーセットの例】胸:ダンベルフライ10回⇒背中:チンニング10回で1セット。2~3分休憩をはさんでこれをもう1セットおこなう。
拮抗筋とは:主動筋に対して反対の動きをする筋肉のこと。
月曜日 | 胸・背中 |
火曜日 | 肩・僧帽筋 |
水曜日 | 腕 |
木曜日 | 脚・腹筋 |
金曜日~ | 休みor胸・背中に戻る |
◎4分割で胸を一番大きくしたい場合のメニューです。胸だけの日を設定してありますので、しっかりと追い込むことが可能です・
月曜日 | 胸(種目数やセット数を増やしてしっかり追い込む) |
火曜日 | 背中・僧帽筋 |
水曜日 | 肩・腕 |
木曜日 | 脚・腹筋 |
金曜日~ | 休みor胸に戻る |
5分割のメニュー例
◎5分割にすればしっかりと追い込みやすくなり、各部位を程よく休ませることができます。自分の場合は、2,3日連続して筋トレしたら一日休というサイクルで行っています。疲れが溜まりにくいのでおすすめです。
月曜日 | 胸 |
火曜日 | 背中・僧帽筋 |
水曜日 | 肩 |
木曜日 | 腕 |
金曜日 | 脚・腹筋 |
土曜日~ | 休みor胸に戻る |
6分割のメニュー例
◎苦手な部位をさらに細かくわけることが可能になります。ここでは脚が弱点という設定で前面(大腿四頭筋)と後面(ハムストリングス・下腿)に分けてメニューを組んでいきます。
月曜日 | 脚前部(大腿四頭筋) |
火曜日 | 脚後面(ハムストリングス・下腿) |
水曜日 | 胸 |
木曜日 | 背中・僧帽筋 |
金曜日 | 肩 |
土曜日 | 腕・腹筋 |
日曜日~ | 休みor脚前面に戻る |
まとめ
個人によって筋肉のつきやすい部位があったり、疲労回復能力が違ったりとエビデンス通りにはなかなかいきません。ボディビルダーたちも人それぞれ違ったやり方で大きな筋肉を得ています。いろいろな方法を試して自分に合ったものを見つけることが重要です。