「4分割や5分割の筋トレメニューの作りたいけど、効果的な作り方がわからない…。」 |
毎回の筋トレでしっかりと追い込んで、理想の筋肉を手に入れるには細かく分割するのが効果的になります。
多くのボディビルダーも4分割や5分割にして、一つの部位に満遍なく刺激を入れるようにしています。また、細かく分割することで、一回の筋トレ時間を短縮でき、無駄な疲労をため込むことがありません。
こちらでは自分に適した自分のための筋トレメニュー4分割バージョンと、5分割バージョンを作成する手順と、重要なポイントをわかりやすくご紹介します。
4分割・5分割メニュー作成のポイント
① 大きい筋肉は他の部位と組み合わせない方がおすすめ
胸・背中・脚などは筋肉のサイズが大きく、いろいろな方向に筋繊維が走っていますので、バランスよく鍛えるにはそれなりの種目数が必要です。一回の筋トレで胸だけ、背中だけ、脚だけと部位を細かく分けて、多くの種目数で筋肉全体に満遍なく刺激を入れるようにします。
② POF法を意識する
細かく分割することができれば、一つの部位に対して様々な種目で刺激を入れることができますが、同じような種目ばかり行っていては非常に効率が悪くなってしまいます。
そこでPOF法を意識して種目を設定することにより、様々な刺激を入れることが可能になります。POF法を意識することで効率よく筋肉に様々な刺激を入れることができます。
POF法(Position Of Flexion)とは…負荷のかかるポジションを3つに分けて筋肉を刺激する方法。
◎ストレッチ種目:ストレッチされた状態で負荷がかかる。(例:ダンベルフライ、インクラインカール)
◎ミッドレンジ種目:動作の中間で一番負荷がかかる。(例:ベンチプレス、スクワット)
◎コントラクト種目:収縮した状態で負荷がかかる。(例:レッグエクステンション、ケーブルクロスオーバー)
③ 胸や背中の日に上腕二頭筋や上腕三頭筋を組み込まない
胸や背中を筋トレする日に上腕二頭筋や上腕三頭筋を組み込まないようにしましょう。分割する際に胸と上腕三頭筋、背中と上腕二頭筋を組み合わせる方が多くいますが、自分はあまりおすすめしません。
胸と背中の筋トレで補助筋である腕の筋肉が使われてしまっているため、重たい重量で腕を追い込むことができなくなってしまうためです。
分割の都合上どうしても組み合わせなければならない場合や、腕を特に強化する必要がない場合を除いては分けるようにしましょう。
④各部位を週1回または週2回でまわす
部位を細かく分割し、多くの種目数で追い込むことができるので、疲労回復にはしっかりと時間をかけるようにします。頻度は各部位を週1回または中5日程度で週2回が最適かと思われます。(多くのボディビルダーは各部位を週1回の頻度で筋トレしています。)
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4分割のメニュー作成
ここでは『胸』、『背中』、『肩・腕』、『脚・腹』の4分割メニューをご紹介します。
◇セット数はアップを除いたメインのセット数です。個人の体力などを考慮して自身に適したセット数で行ってください。
◇インターバルは目安の時間です。その時の体調や扱う重量でインターバルは調整するようにします。
1日目 | 胸 |
2日目 | 背中 |
3日目 | 休み |
4日目 | 肩・腕 |
5日目 | 脚・腹 |
6日目 | 休み |
7日目 | 休みor胸に戻って繰り返す |
胸のメニュー
部位 | 種目 | 回数 | セット数 | インターバル | ポイント |
胸 | ベンチプレス | 5回~8回 | 2~3セット | 2分~3分 | ◎大胸筋は上部の種目、中部の種目、下部の種目を行い全体に刺激が入るようにする。 |
インクラインダンベルフライ | 6回~12回 | 2~3セット | 1分~2分 | ||
ダンベルプルオーバー | 6回~12回 | 2~3セット | 1分~2分 | ||
ディップス | 6回~12回 | 2~3セット | 1分~2分 | ||
ケーブルクロスオーバー | 15回~20回 | 2~3セット | 30秒~1分 |
背中のメニュー
部位 | 種目 | 回数 | セット数 | インターバル | ポイント |
背中 | チンニング | 6回~12回 | 2~3セット | 1分~2分 | ◎背中はPOF法を採用するのが難しいので、上から引く種目と前から引く種目で全体に刺激を入れる。 |
ベントオーバーロウ | 6回~12回 | 2~3セット | 1分~2分 | ||
ラットプルダウン(リバースグリップ) | 6回~12回 | 2~3セット | 1分~2分 | ||
プーリーロウ | 6回~12回 | 2~3セット | 1分~2分 | ||
トップサイドデッドリフト | 5回~8回 | 2~3セット | 2秒~3分 | ||
シュラッグ | 15回~20回 | 2~3セット | 1分~2分 |
肩・腕のメニュー
部位 | 種目 | 回数 | セット数 | インターバル | ポイント |
肩 | サイドレイズ | 15回~20回 | 2~3セット | 1分~2分 | ◎肩は前部の種目・中部の種目・後部の種目と三角筋全体に刺激を入れる。 |
アーノルドプレス | 6回~12回 | 2~3セット | 1分~2分 | ||
リアレイズ | 6回~12回 | 2~3セット | 1分~2分 | ||
アップライトロウ(ワイドグリップ) | 6回~12回 | 2~3セット | 1分~2分 | ||
腕 (上腕二頭筋) | インクラインカール | 6回~12回 | 2~3セット | 1分~2分 | ◎上腕二頭筋は紡錘状筋なのでストレッチ種目を入れると効果的。 |
インクラインハンマーカール | 6回~12回 | 2~3セット | 1分~2分 | ||
腕 (上腕三頭筋) | ナローベンチプレス | 6回~12回 | 2~3セット | 1分~2分 | ◎長頭に刺激を入れるために必ずストレッチ種目を入れる。 |
ライイング・トライセップスエクステンション | 6回~12回 | 2~3セット | 1分~2分 |
脚・腹のメニュー
部位 | 種目 | 回数 | セット数 | インターバル | ポイント |
脚 (大腿四頭筋) | スクワット | 6回~12回 | 2~3セット | 2分~3分 | ◎大腿四頭筋は高回数種目、ハムストリングスはストレッチ種目を入れると効果的。 ◎下腿三頭筋は高回数でバーン(焼け付く感覚)させると効果的。
|
レッグエクステンション | 15回~20回 | 2~3セット | 30秒~1分 | ||
シーシースクワット | 15回~20回 | 2~3セット | 30秒~1分 | ||
脚 (ハムストリングス) | ライイングレッグカール | 6回~12回 | 2~3セット | 1分~2分 | |
スティフレッグドデッドリフト | 6回~12回 | 2~3セット | 1分~2分 | ||
ブルガリアンスクワット | 左右6回~12回 | 2~3セット | 1分~2分 | ||
下腿三頭筋 | スタンディングカーフレイズ | 15回~20回 | 3~4セット | 30秒~1分 | |
シーテッドカーフレイズ | 15回~20回 | 3~4セット | 30秒~1分 | ||
腹筋 | クランチ | 10回~20回 | 3~4セット | 1分~2分 | ◎余裕があればアブローラーなどを追加する。 |
リバースクランチ | 10回~20回 | 3~4セット | 1分~2分 |
5分割のメニュー作成
ここでは『胸』、『背中』、『肩』、『腕・腹』、『脚』の5分割メニューをご紹介します。
◇セット数はアップを除いたメインのセット数です。個人の体力などを考慮して自身に適したセット数で行ってください。
◇インターバルは目安の時間です。その時の体調や扱う重量でインターバルは調整するようにします。
1日目 | 胸 |
2日目 | 背中 |
3日目 | 休み |
4日目 | 肩 |
5日目 | 腕・腹 |
6日目 | 脚 |
7日目 | 休み。翌日以降は胸に戻って繰り返す。 |
胸のメニュー
部位 | 種目 | 回数 | セット数 | インターバル | ポイント |
胸 | ベンチプレス | 5回~8回 | 2~3セット | 2分~3分 | ◎大胸筋は上部の種目、中部の種目、下部の種目を行い全体に刺激が入るようにする。 |
インクラインダンベルフライ | 6回~12回 | 2~3セット | 1分~2分 | ||
ダンベルプルオーバー | 6回~12回 | 2~3セット | 1分~2分 | ||
ディップス | 6回~12回 | 2~3セット | 1分~2分 | ||
ケーブルクロスオーバー | 15回~20回 | 2~3セット | 30秒~1分 | ||
プッシュアップ | 限界まで | 2~3セット | 30秒~1分 | 余裕があれば行う。 |
背中のメニュー
部位 | 種目 | 回数 | セット数 | インターバル | ポイント |
背中 | チンニング | 6回~12回 | 2~3セット | 1分~2分 | ◎背中はPOF法を採用するのが難しいので、上から引く種目と前から引く種目で全体に刺激を入れる。 |
ベントオーバーロウ | 6回~12回 | 2~3セット | 1分~2分 | ||
ラットプルダウン(リバースグリップ) | 6回~12回 | 2~3セット | 1分~2分 | ||
プーリーロウ | 6回~12回 | 2~3セット | 1分~2分 | ||
トップサイドデッドリフト | 5回~8回 | 2~3セット | 2秒~3分 | ||
シュラッグ | 15回~20回 | 2~3セット | 1分~2分 | ||
僧帽筋狙いのダンベルロウ | 15回~20回 | 2~3セット | 1分~2分 | 余裕があれば行う。 |
肩のメニュー
部位 | 種目 | 回数 | セット数 | インターバル | ポイント |
肩 | サイドレイズ | 15回~20回 | 2~3セット | 1分~2分 | ◎肩は前部の種目・中部の種目・後部の種目と三角筋全体に刺激を入れる。 |
アーノルドプレス | 6回~12回 | 2~3セット | 1分~2分 | ||
リアレイズ | 6回~12回 | 2~3セット | 1分~2分 | ||
アップライトロウ(ワイドグリップ) | 6回~12回 | 2~3セット | 1分~2分 | ||
フロントレイズ⇒サイドレイズ⇒リアレイズ | 15回~20回 | 2~3セット | 30秒~1分 | ◎トライセットで行う。 |
腕・腹のメニュー
部位 | 種目 | 回数 | セット数 | インターバル | ポイント |
腕 (上腕二頭筋) | EZバーアームカール | 6回~12回 | 2~3セット | 1分~2分 | ◎上腕二頭筋は紡錘状筋のため、可動域いっぱいに動かすと効果的。 |
インクラインハンマーカールカール | 6回~12回 | 2~3セット | 1分~2分 | ||
コンセントレーションカール | 15回~20回 | 2~3セット | 30秒~1分 | ||
腕 (上腕三頭筋) | ナローベンチプレス | 6回~12回 | 2~3セット | 1分~2分 | ◎長頭に刺激を入れるために必ずストレッチ種目を入れて、リバースプッシュアップでバーンアウト(焼け付く感覚)させる。 |
ライイイング・トライセップスエクステンション | 6回~12回 | 2~3セット | 1分~2分 | ||
リバースプッシュアップ | 15回~20回 | 2~3セット | 30秒~1分 | ||
腹 | クランチ | 10回~20回 | 3~4セット | 1分~2分 | ◎腹筋種目は必ず最後に行う。 |
リバースクランチ | 10回~20回 | 3~4セット | 1分~2分 | ||
アブローラー | 限界まで | 2~3セット | 1分~2分 |
脚のメニュー
部位 | 種目 | 回数 | セット数 | インターバル | ポイント |
脚 (大腿四頭筋) | スクワット | 6回~12回 | 2~3セット | 2分~3分 | ◎大腿四頭筋は高回数種目、ハムストリングスはストレッチ種目を入れると効果的。 ◎下腿三頭筋は高回数でバーンアウト(焼け付く感覚)させると効果的。
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レッグエクステンション | 15回~20回 | 2~3セット | 30秒~1分 | ||
シーシースクワット | 15回~20回 | 2~3セット | 30秒~1分 | ||
脚 (ハムストリングス) | ライイングレッグカール | 6回~12回 | 2~3セット | 1分~2分 | |
スティフレッグドデッドリフト | 6回~12回 | 2~3セット | 1分~2分 | ||
ブルガリアンスクワット | 左右6回~12回 | 2~3セット | 1分~2分 | ||
下腿三頭筋 | スタンディングカーフレイズ | 15回~20回 | 3~4セット | 30秒~1分 | |
シーテッドカーフレイズ | 15回~20回 | 3~4セット | 30秒~1分 | ||
脚全体 | ウォーキングランジ | 20歩 | 2セット | ◎とどめにウォーキングランジを行い締める。 |
まとめ
種目数は目的によって変える
基本は一つの部位に2~3種目でメニューを構成していますが、「大胸筋の輪郭を重視したい」「広背筋の上部の広がりを出したい」「ハムストリングスを強化したい」など、目的に合わせて種目数を増やしたり、種目を変えたりしましょう。
疲労回復能力や筋体積を考慮してセット数を組む
効果的に筋肥大させるには、総負荷量を増やす必要があります。ここで組んでいるセット数は目安のセット数です。
ご自身の筋トレができる頻度、疲労の回復能力、筋肉の筋体積の大きさなどを考慮して、セット数を増減させましょう。
毎回同じ重量や回数で筋トレしない
筋肉は毎回同じ刺激で筋トレをおこなうと、その刺激になれてしまい効率よく筋肥大することができません。
種目やセット数もそうですが、高強度テクニックや扱う重量を変化させて、常に新しい刺激を入れるようにしましょう。
筋トレ中にEAAとBCAAを摂取する
筋肥大効果を最大にするために、筋トレ中にEAA(必須アミノ酸)とBCAA(分岐鎖アミノ酸)をカーボドリンクと一緒に必ず摂取しましょう。